新年なので去年の写真を振り返る回

あけましておめでとうございます。
本年も引き続き、音楽・写真・自作PC・web製作・PCゲーム・工業デザイン…と、コアめの話題があれこれ分散しすぎて誰に向けて書いているのか分からない感じでお送りすることとは思いますが、何卒変わらぬご愛顧のほどをよろしくお願いいたします。

さて新年といえば初詣でございます。ここ最近は写真を撮りに出向くことが随分と少なくなってしまったのですが、めでたき新年ということで、さっそくカメラを携え初詣へと行って参りました。

…という流れで普通は神社の写真とか貼るんでしょうが、残念ながらわたくし、そういうのは一枚もありませんで。実は、今回初めて東京の初詣というのを体験したのですが…人は多いし流れは早いし、ちょっと写真撮る余裕はないですね。少なくとも、DPでは、ちょっと…ね。

しょうがないので、諸事情でblogには貼ってこなかった写真を中心に、去年の写真生活を振り返ってみます。まずは実家で過ごした去年のお正月写真の中から、去年の正月写真エントリでは貼らなかったものを。

monochrome trial #1 (the smoke)
monochrome trial #1 (the smoke)
SIGMA DP1 : ISO800, 1/13s, f/4.0, MF, Multi-segment, Manual

Untitled

SIGMA DP1 : ISO50, 1/100s, f/6.3, MF, CenterWeighted, A.P.Auto(-1EV)

焚き火の写真は1月に一度現像した後、5月に再現像したものですね。最初の現像ではISO800のノイズを隠そう隠そうとしていたんですが、どうも印象が薄いということで、煙が目立つようにハイコントラストに振って現像し直しました。結果としてノイズがかなり目立ったりしましたが、これは味のあるノイズになったかなぁと気に入っています。逆に、神社の写真は少し色を抜いて現像してみたんですが、これはこれでまた、お気に入りの仕上がりです。

で、その後すぐ、DP2を買ったんですよね。DP2初日の体験は色々と素晴らしかった!最初の撮影がいきなり夜だったんですが、高感度撮影の練習と前述の焚き火の現像経験によるノイズ許容量UPがなければ、DP2の印象や評価、特にISO1600/3200に対する評価はずいぶん違っていたかもしれません。

Shinjyuku night #3
Shinjyuku night #3
SIGMA DP2 : ISO400, 1/15s, f/3.2, AF, Multi-segment, Aperture-priority AE(-0.3EV)

DP2を買う直前には名古屋旅行へ行っていました。あいにく雨ばかりの悲しい一人旅だったのですが、そのおかげで自分の「色」に対する考え方がずいぶん変わりました。曇りの日・雨の日が好きになったのも明らかにこの旅行の影響です。この頃が一番画作りに幅があったような気がします…。

その後はクローズアップレンズの購入と、それから記事には出来ませんでしたがセピアフィルタの購入、SILKYPIXの試用、そしてムートグリップの導入。意外と色々ありましたね。なんだか気が滅入っていて記事にできなかったのが悔やまれます。

特に鮮烈な印象があったのは、実はセピアフィルタでした。

EURO SEPIA filter trial #5
EURO SEPIA filter trial #5
SIGMA DP2 : ISO400, 1/320s, f/2.8, MF, Average, Shutter speed priority AE

EURO SEPIA filter trial #4
EURO SEPIA filter trial #4
SIGMA DP2 : ISO200, 1/25s, f/9.0, AF, Average, Aperture-priority AE

不思議な話かもしれませんが、セピアフィルタを着けてしばらく撮り歩いていると、だんだん世界がセピア色に見えてくるんですよね。別に、目にフィルタをつけてるわけじゃないのに。世界がセピアな状態で被写体を選んだり、さらに現像時にも撮影時に感じた柔らかなセピアな世界の印象を出そうとするので、いつもとはずいぶん違った写真が出来上がった気がします。フィルタといっても要するに色を足しただけなので、原理的にはフィルタ無しで撮った写真をレタッチしても同じ写真ができるはずですが…でも実際にはそれで同じ写真はできないんだろうな、フィルタを付けてこそ撮れた写真なんだろうな、と。傍から見たら別にいつも通りのつまらない写真に見えているのかもしれませんが。

SILKYPIXは本格的な現像ソフト初体験ということで、できることの幅に驚きました。単にRAWから画像を取り出すという意味での現像を超えて、RAWの状態のままフォトレタッチができるソフトという感じなんですね。なんだか現像というものに対してのイメージが根本から変わってしまいました。いえ、DPx + SIGMA Photo Proという組み合わせの方が特殊だったんでしょうけど。
特に、話題となった「赤写真の現像」に関しては本当に驚きました。foveonは赤に弱い、赤い被写体を撮るとすぐ飽和して使い物にならない、foveonの構造欠陥だ…なんて常識のように言われてましたが、とんでもない!SILKYPIXでの現像結果を見れば、少なくとも現像ソフト側で対処可能な問題だったことが一目瞭然です。これはやられました!

Foveon meets SILKYPIX : test #2
Foveon meets SILKYPIX : test #2
SIGMA DP2 : ISO100, 1/100s, f/2.8, , Center-weighted average, Aperture-priority AE

ちなみに、こちらがSPPでずいぶん頑張った現像結果。どうしても花の色が潰れてしまって陰影も出ず、泣く泣く捨てた一枚です。まさかこのRAWが使い物になる日がくるとは思わなかった。赤の現像に関しては、もう、手放しで素晴らしい。

でも、結局のところSILKYPIXには馴染めないまま試用期間を終えてしまいました。なんていうか、違うんですよね、SILKYPIXは。上手く言えないんですけど。どうしても絵を作りすぎてしまうというか…。

osanpo snap #3
osanpo snap #3
SIGMA DP2 : ISO400, 1/15s, f/4.5, , Center-weighted average, Aperture-priority AE(+0.3EV)

この写真もこれはこれで気に入ってはいますし、なんとなくこんな感じかなーというのはできるんですが。なんだか最初に持っていたイメージとは違うし、やりすぎ感は常に感じる。最初のイメージ通りの画が出てくるのは間違いなくSPPです。慣れの問題もあるのでしょうが。赤い被写体の現像には是非とも使いたいですが、それだけのために2万6000円はさすがに…。

そんなこんなで、あんまり撮っていないながらも、実は色んなことがあったらしい2009年の写真生活でした。それぞれの出来事は大したことではないと思っていたんですが、いざ振り返ってみると、全ての出来事が大きく影響しあって今が出来ているような気がします。なんつって。今ちょっとありきたりでカッコいいこと言いました。

2010年になっても相変わらず記事の締めは苦手なので、今年最初の写真を貼ってうやむやな感じで終わりにしましょう。

Ueno Ameyoko at Dusk
Ueno Ameyoko at Dusk
SIGMA DP2 : ISO400, 1/160s, f/2.8, AF, Average, Aperture-priority AE

新たな年が、皆様にとって、僕にとって、どうか良い年になりますよう。