素晴らしい世界 #1 ISBN:4091572111

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「虹ヶ原ホログラフ」の浅野いにお氏の連作短編集(?)。どうにも虹ヶ原ホログラフに納得が行かなかったので読み広げてみようと思って購入。
「虹ヶ原〜」と違って明るいタッチの話が多く、ほっとした。
ただ、共通項はハッキリとしていて…なんと言えばいいのかなこれは。モラトリアム?そう、モラトリアムしちゃってる。そんな感じ。思春期に考える「生きる意味」とか「もっと俺を見て」とか「ユメとゲンジツ」とか、そういうのを描きたい人なんだね。
印象に残ったフレーズが一つ。いじめっこ、かつ、生徒会長で優等生な少年のセリフより。

他人に(つけ入られる)スキを見せるヤツってのは、生きることを甘く考えてるヤツなんだよ。

そうかもね。
作者はこの世界を「素晴らしい世界」と言う。なんだかんだで、人生、生きたい。なんでもなく、生きたい。素晴らしい…か。
シロップの最期は不覚にも笑った。ファイナル・デスティネーションを彷彿とさせるね。あるいはキリスト